沈黙の春#2「春の実体」

2002年4月前期連載トップ『沈黙の春』第2回。天路巡歴シリーズに引き続き宇宙(金星)にいる梧桐さんを地球で待つ八樹さん。友情を推奨しながらいちいち引き離した設定にする己の心に二律背反的歪みを感じずにはいられませんが八樹さんはひ弱なので雲が硫酸の環境にはたえられないのです(それってひ弱?)。仕方なく呪われた桜の下で金星との交信を行うのです(のろわれてんのか)。というわけで八樹さんの握りしめた花びらの周囲の変なもやもやは金星パワーのあらわれなのです。交信している梧桐さんのパワーも含まれているのでもう周囲の空間がひずむほどの力です(花びらは本来は白かったのですが梧桐さんのオーラの色を反映して赤く染まっているのです)。あと2秒くらい経つとこの八樹さん空間のひずみに吸い込まれそうです。ていうか吸い込まれます。吸い込まれた先には抜けるような青空が広がっています。よく見るとそれは絵に描いた空で、大きなドアと小さなドアがついているのです。それぞれのドアの前には『私を飲んで』と書かれた瓶が(以下次回)。

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