interviewer:Seijuhroh Gotoh

八樹:
「あれ、梧桐君がインタビュアーなの?」

梧桐:
「サルかゴリラにでもやらせようと思っていたのだが、半屋は嫌がってな。嘉神も華々しい場は苦手だとかぬかしおって、他のコーナーに逃げてしまったのだ。まあ何だ、こういう晴れの舞台はオレにこそふさわしいということだな」

「うん、君に合ってるよね。ところで、俺も目立つのは苦手なんだけど。帰ってもいい?(笑)」
「許さん。貴様、それで全世界の体育会系の男どもに申し訳が立つと思っているのか」
「…この記事、体育会系の人のためのものなんだ…」
「お前が体育科だからな」
「そういう問題?」
「そうだ。せいぜいこの場で男どもに色香でアピールするがいい」
「なんだよそれ! なんで俺がそんな不気味なことしなきゃならないわけ!?」
「何か知らんが、お前、黒髪がセクシーとか和装が色っぽいとか言われているぞ」
「…男に?」
「ん~? いやそれは女だったかな~?」
「……梧桐君、俺のことからかいに来たの? それならそれで俺にも考えが」

伊織:
「八樹先輩、ここで武器は出さないで下さい。セージもちゃんと質問をして」

「う…」
「ああ、ごめんね伊織さん、うっかり我を忘れて(苦笑)」
「よし、質問をするぞ! お前は11時過ぎまで学校にいるらしいが、いつ家に帰っているのだ!」
「…その質問は、午前4時とかに学校にいる君に俺がしたいよ…。勿論11時以降に帰るんだよ」
「夕飯はちゃんと食っているのか?」
「……たまに忘れます」
「それ以上細長くなったら目も当てられんぞ。男のくせに情けない」
「この前嘉神君に簡単な料理教わったから…最近は気をつけてるけど」
「なんだ、嘉神とはそんな話をしているのか」
「う~ん、あんまり話題ないしね。純文学の話とかされても分かんないし。
俺の読む本って犯罪心理学系が多いから(笑)」
「そんな趣味の悪い本ばかり読んでいると、人格を疑われるぞ
(↑愛読書は「黒魔術入門」「ムー大陸食の秘密」など)」

「……………」

「まあせいぜい気をつけて、このオレのようなナイスバディを目指せ」
「それ、強制?(何かイヤそう)」
「何だ貴様、その顔は! このオレの鋼の肉体に文句でもあるのかー!!
「いや、無いよ、全然無いよ! でも俺は別にそんなに筋肉つけたい訳じゃ…」
「筋肉の一つもないと彼女にもてんぞ」
「? 彼女なんていないけど」
「この前、駅前を女と歩いていたではないか」
「あれは従姉妹だよ。大体あの人はもう結婚して…ってちょっと、なんで君がそれを知ってるんだよ!」
「クリフと恵比須が見かけたと言っておったのだ」
「…ああ…なんだ、びっくりした。俺はまた、盗聴でもされたのかと…」
「ん? 盗聴もしているぞ?」
「な…何それ、いつの間に!」
「フフフ、貴様の校章には盗聴器を仕掛けてあるのだ」
「ちょっと梧桐君、それはプライバシーの侵害にも程があるだろ!」
「ちなみに外そうとすると爆発するぞ」
「ええっ!? ウソ!」

「ギャハハハ、冗談だ~! 面白い奴だな、赤くなったり黒くなったり」
「誰のせいだよ! 大体、黒くなるわけないだろ!」
「オレには黒く見えるぞ~?」
「…はい? 梧桐君、今日なんか変じゃない?(大抵変だけど)」
「何が変なのだ、失礼な奴め。オレはちょっと機嫌がいいだけだぞ!」
「梧桐君、さっきから飲んでるそれ…もしかしてお酒じゃないの?」
「ここのメニューにあったのだ。何やらエレガントな名前でな~」
「名前で注文しないでくれよ! ああもう、喫茶店でインタビューなんて受けるんじゃなかった~!」
「ごめんなさい、私も気づかなくて」
「いや、伊織さんのせいじゃないよ…でもこのインタビュー、どうやって締めたらいいんだろ」

「何だか血が騒ぐな~」
「あのね、梧桐君…」
「八樹! 勝負だ!」
「え? 何、いきなり!」
「ギャハハハハ、戦いの場がオレを呼んでいる~!」
「わあ! ちょっと梧桐君、どこ行くんだよ!!」


編注:八樹が梧桐に強制拉致されたため、インタビューは中断されました。申し訳ございません。

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